ドルフィンスイムのコツと練習方法※野生のイルカと泳ぐドルフィンスイムで、業者が感じている初心者がよくやる失敗例と練習方法

素潜りの学校でイルカと泳ぐ時のお話!

1、イルカがいたら、素早く準備

準備が遅いと、イルカを見失ってしまうことがあります。

準備は素早くしましょう。
半分の人が準備できたら最初の一回目は入ってしまいます。
準備が遅い人はイルカと泳ぐのが一回減りますのでご了承下さい。

この時点でマスクのサイズがあわない、フィンが大きすぎるなど言うのは準備不足です。

レンタル品のサイズの確認は、船に乗った直後に行いましょう。

また、トイレも済ませておくこと。

ドルフィンスイム中にトイレにいくほどもったいないことはありませんよ~。

イルカと泳ぐときは、船の右側または左側片方から入ります。両方側同時に入ることはありません。

船長がどちらから入るか言います。この動画の場合は左から入ります。

「足を出してください」と言われたら、左側の人は「お尻をつけたまま」足をくるっと回して、足を外にだしましょう。
椅子の上に立ち上がらないでください。海に落ちるか、船のデッキに転ぶかします。非常に危険です。

フィンは水にはつけないでください。脱げてしまいますよ~ そのまま海底行きです。

またイルカにエントリーする直前に、船長にウエットのチャックをあげてもらおうとしたり、マスクのサイズを変えてもらおうとするのはおやめください。危険です。

2、素早くエントリーしたら水中を見る

船長が「どうぞ」と言ったら、進行方向の後ろ側の人から入ります。(人の上に人が落ちてくることを防ぐために)

どうぞの ど と言った時点で入るぐらいの勢いで入ってください。後ろの人が見えなくなってしまいます。

※動画では、どうぞと言ってから入るまでの時間が長すぎます。ガイドとお客様の距離がこんなに開いてしまうのは、入る前に躊躇しているからです。

「どうぞ」と言われた、
よーし、入るぞ、
でもちょっと怖いな、
どうしよう、でもせっかく来たんだし、
入るか、えい、
はいったぞー、
あれ、イルカどこだろー

だいたい、こんな感じなのです。これではイルカは見えません。素早く入る心づもりをしておきましょう。

入る側の人がエントリーしたら、反対側の人は今人が入った側の席に移動して(まずお尻をついて座ってくるっと回る)、すぐに入ってください。このとき、エントリーに順番は関係ありません。

人の上に落ちないようにだけ注意して入ってください。

入ったら、水中を見ましょう。動画のほとんどの人が水面に顔をあげてイルカを探しているのが分かりますか?

これだと当然、イルカは見えません。

イルカは水面にいるより水中にいる時間のほうが圧倒的に長いのです。

また、イルカが人にむかって泳ぐときは水面近くではなく、潜って人の群れの下を泳いでいこうとします。(人に意図的に近づいてきてくれるときもありますが)

なので、エントリーしたら、必ず水中を見て、イルカを探しましょう。

イルカを見つけたら、イルカと泳ぐ方向に向かって一緒に泳いでみましょう。

そこでじっとしていると、イルカが通り過ぎたらおしまいですが、追いかければ多少でも長く見ることができます。

イルカに向かって泳ぐとすれ違うだけなので、イルカと同じ方向に向かって泳ぎましょう。

言葉で読むと、簡単だ、だれもそんなミスしないよと思うかもしれません。

しかし、ほとんどの人が、水面で顔をあげてイルカを探す、水面でイルカをみてるだけで全く動かない、という感じです。

まるで金縛りにでもあったかのように。

おそらく、はじめて、底の見えない海に入って、軽くパニックになっているのだと思います。

なので、イルカというのは場数です。まったく初めての人がいきなりイルカとすいすい泳げるのはまれです。

1度だけではなく2度3度、2日3日泳ぐなかでやっと慣れて、イルカと泳げるようになるというのが大半です。

そのため、当店では1日ツアーに申し込まれるより、3日、4日のパックでのご参加をお勧めしています。

素潜りの学校パック(スノーケル・素潜り講習、Aプラン、Bプラン、午前半日Cプラン、ナイトツアーセットのツアーパックプログラム)

3、イルカが去ったらボートに素早くあがりましょう

イルカが見えなくなったら、一か所に集まります。

集まったら、顔をあげて、船のほうを見ていましょう。

下をみたり、潜ったりすると、ボートにひかれてしまう可能性があります。

ボートがとまって、はしごを下ろして、どうぞと言われたら、ボートに向かって泳ぎましょう。

ロープにつかまり、フィンを脱いで水中でロープにつかまりながら待ちます。
※ロープを離さないように。風で船が移動していくので、風の強さによっては追いつけません。
※船のふちにフィンを置かないように。波で揺れるとフィンが落ちてしまいます。

フィンを脱いだら、フィンをボートの上にいる人にわたし、はしごの近くの人から船にあがりましょう。

あがったらフィンを受け取って、奥のほうに座り、フィンをはいて、一休みしましょう。

連続して、たてつづけに入ります。

疲れたら、後部席で休んでください。

最大でひとつの群れにつき5回入りますが、必ず5回入るわけではありません。

海況、イルカの状況、船の混雑状況などで回数が少ないこともあります。

4、イルカと泳ぐときの悪い例

悪い例その1 正面からイルカが来るのにイルカに向かって泳いでしまう

イルカが正面から来ている場合、その方向に全力で泳げば当然、イルカとすれ違うだけです。

この動画では、ガイドはイルカがすすむ方向と同じ方向にすすんでいるのですが、

お客様はイルカめがけて突進してしまっています。

気づいたら、もうイルカのしっぽをなんとか追いかけている状態です。

これではイルカと泳いでいるとは言えません。

イルカとすれ違っただけです。

ガイドとお客様お一人だけがイルカの真横を泳げています。

前日の講習で、「イルカがすすむ方向に泳ぎましょう」とお伝えし、
人をイルカに模して、何度か練習しても、これが現状です。

それぐらい、イルカを目の前にすると、初めての人は、半パニックです。
だから場数が必要です。

そもそも
想像してみてください。正面から、人が束になって魚雷のように泳いで来たら、どうでしょう。

怖いですよね。笑

イルカでなくたって怖いと思います。人が恐いことは、イルカだって恐いはずです。
そういう簡単なことが、実際の現場では、初めは分からなくなるということを知っておいて下さい。

イルカが泳いでいく方向に、バトンタッチでバトンを受け取るように、泳ぎましょう。

そのほうが、イルカにとってもストレスがありませんし、長い時間、イルカと一緒に泳げます。

自分からぐいぐい近づくのではなく、少し距離をとって泳ぎ、イルカのほうから近づいてくるようであれば、くるくる回って遊んでみると良いと思います。

 

悪い例その2 手を使って泳ぐ

手の動きをイルカは極端に怖がります。

デジカメを持っている人は、初めから映す角度にもっておいたほうがイルカが怖がりません。

平泳ぎのように手を使って泳ぐのは、やめましょう。

イルカと泳ぐときは極力手を使わずにフィン、足ひれの力だけで泳ぎましょう。

ましてや、手でイルカを触ろうとするなど、論外ですよ。

たまに触れるくらいのところにイルカが来ると、思わず手がでて、触ろうとしてしまう人がいます。

イルカを触ろうとすればするほど、イルカは怖がり、やがて人を怖がって、近づいてこなくなってしまうかもしれません。

手はのばさず、イルカを触ろうとしないようにしてください。

子イルカがいるなど、状況によっては、イルカが怒って突進してくるという例もあります。

イルカは野生の生き物であり、調教されたペットとは違います。

自分に対して害悪を及ぼすと感じた相手には、攻撃もしてきますので、節度をもって接してください。

悪い例その3 イルカが真下に来てから素潜りを始める

イルカが真下に来てから素潜りしても間に合いません。

イルカが泳いでくると思ったら、真下に来る少し前に潜り始めるとイルカの近くで泳げます。

少し早めに潜って写真を撮るときなどはカメラを構えながら、待っていると良い写真が撮れますよ。

悪い例その4 真下しか見ない

この動画ではひとつの群れが去ったあと、後から、もうひとつの群れが近づいてきています。

しかし、お客様は後ろから来ているイルカが自分の前に車で気づきません。

すぐ下、すぐ横にいるのに。

水中では、真下だけではなく、360度、広い範囲を見ながら泳いでみてください。

思いがけないところにイルカがいることがあります。

悪い例その5 水面をバシャバシャ音を立てて泳ぐ

イルカがたまに、しっぽで水面をパンパン叩くことがありますが、これは、威嚇したり追い払ったりしているという説があります。

フィンで水面をバシャバシャ叩くと、これに近い感じになるのか、あまり寄ってきません。

また、船からエントリーするときも、なるべく静かに素早く入りましょう。

ダイビングのように大きな音をたててエントリーすると、その瞬間、イルカが進路を変えてしまうことがあります。

悪い例その6 エントリーしてから水面で顔をあげてイルカを探す

さきにお伝えしたとおりです。

何度、事前に、イルカを探す時は水中を探して下さい。

水面を探さないでください、とお伝えしても

半分以上の方が、水面を探します。

素潜りの学校に限らず、他社様のエントリーをみていても、

水中!水中!という声をよく聞きます。

泡でみえなかったら、少し潜る。

潜れなかったら、泡のあるところから少し離れて水中を探す。

水面を顔をあげて探しても見つかる可能性は限りなく低いです。

まとめ

海の中というのは、何もかもが思い通りにはいかない世界です。

できると思っても、実際の現場では、できないことのほうが多いです。

ドルフィンスイムは観光ではありません。

スポーツです。

スポーツですから、練習が必要だし、初めからうまくいく人なんていません。

準備、練習をして、本番を何度も体験して、やっと少しづつできるようになるものです。

体力も必要です。

体力がない人は、講習、練習の時点でへばってしまうでしょう。

疲れたと思ったら、無理して泳がず、船上でお休みください。

また、技術不足、体力不足、その他、危険と判断される場合は、船長が船上でお休みくださいと言いますので、その指示には100%従って下さい。

場所が海なので、命の危険も伴います。

初心者の方は、ドルフィンスイムをする前に、講習をお受けください。

イルカと泳ぐ練習としてのスノーケル・素潜り講習となっております。

ドルフィンスイムの練習としてのスノーケル・素潜り講習

本番を何度も体験して、練習したいのなら、3日連続、4日連続の素潜りの学校パックがおすすめです。

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ここからは番外編です。

番外編 ここからは素潜りの学校に限らないドルフィンスイム全般のお話だよ!

良い例 その1 イルカと泳ぐときは、ゆっくり泳いで目を合わせる

上の映像はドルフィンスイマーの鈴木あやのさんです。

何度か、僕もお会いしたことがあります。

どこかのブログかなんかに、書いてあったのが

「イルカと泳ぐ時は

1、ゆっくり泳ぐ

2、目を合わせる

と一緒に泳いでくれることが多い」

というのを読みました。

確かにその通りだと思います。

特にゆっくり泳ぐ、というのですね。

意外とできるようでできないです、これ。

だいたい、バーっと人間魚雷みたいに泳いでしまいます。

ある程度、長いフィンでないと、ゆっくりな動きでイルカと泳ぐというのは難しいこともあるのですが

それでも、意識してみると違うと思います。ゆっくり泳ぐです。

良い例その2 たまにはカメラを使わないで泳いでみる

写真を撮るのはもちろんOKです。

そりゃぁ、撮りたいだろう、と思います。

しかし、例えば5回のエントリーがあったとしたら

うち一回はカメラを使わないで、イルカと泳いでみることをおすすめします。

上のとかぶりますが、目を見れるからです。

デジカメをかまえると、見ているのはデジカメで、イルカではありません。

でもカメラをかまえないと、目の前にイルカがいて、目があいます。

こんな体験、なかなかありません。

イルカの目はガチャピンのような、眠そうなおじいちゃんみたいな目をしています。

見ていると、こっちも眠くなりますし、なんとも穏やかな気持ちになります。

水の中にいる恐怖心は飛んでいきます。

いつのまにか深く潜っているなんてこともあり、慌てて、浮上したことが何度かあります。

良い例 その3 イルカがどのあたりにいるか目で追いかけながらエントリーする

エントリーする前に船長は大抵、

「イルカは3時方向」など、だいたいの方角を伝えています。

大抵、どの船でもそうしています。

なので、エントリーするまでの間、どのあたりにいるか確認しておきましょう。

しかし、どうぞ!と言われてから、あれ、イルカどこにいるか、分かんない、確認してから入んなきゃ

とやっていると、エントリーが遅くなり、タイミングを逃してしまいます。

どうぞ、と言われたら、イルカがどこにいるかわからなくても、とりあえず、すぐに入りましょう。

そして水中を360度探して下さい。

泡でなにも見えないというときは、少しでもいいので、潜ってみて下さい。

すると泡の層を抜けて、水中360度見渡せるようになります。

エントリーしたら、イルカは外ではなく中、水中を探しましょう。

それでも分からない場合、素潜りの学校の場合であれば、浮き輪をもっているガイドのほうに泳いでいって下さい。

また、船長がイルカがいるほうを腕で示していることもあります。

 

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