目次
- 歌うクジラは大きく分けて2種類
- ザトウクジラは歌う時に空気を外に出さない。
- ザトウクジラはエコローケーション(音による障害物の特定)を行わない
- オスのクジラのみが歌う。
- 交配期以外は、ソングではなく、フィーディング・コール(低周波)の音を発する
- ソングにはフレーズがあり、フレーズのまとまりを繰り返す、Aメロ、Bメロのようなものがあることがわかっている。
- ソングにはその年の流行がある。
- クジラの声は3000km先まで届く。
- クジラの鳴き声は地球の音を代表するもののひとつとして、太陽系外に出た人工衛星ボイジャーに収録されている。
- 海洋学者ロジャーペインの出演しているドキュメンタリー映画
- ザトウクジラの鳴き声を直接聞く方法
歌うクジラは大きく分けて2種類
クジラの中で歌(ソング)を歌うクジラで代表的なものは、ザトウクジラとシロナガスクジラの亜種です。両方ともヒゲクジラという種類です。
ザトウクジラは歌う時に空気を外に出さない。
人間の行う声帯を使った歌とは異なる発声法であり、音が出る仕組みについて厳密にはわかっていません。
ザトウクジラの鳴き声(動画)
シロナガスクジラの鳴き声(動画)
ザトウクジラはエコローケーション(音による障害物の特定)を行わない
ヒゲクジラの種類のクジラはエコロケーションを行いません。
視界もよくないため、音に依存していることは推測できます。
オスのクジラのみが歌う。
ザトウクジラが歌う理由は明確にはわかっていません。
交配期のみに歌うことから、繁殖にかかわっていると推測されていますが、
歌を歌うことによって集まるのはメスではなく、オスのみであることがわかっています。
交配期のみ、歌う
交配期以外は、ソングではなく、フィーディング・コール(低周波)の音を発する
フィーディングコールとは、おきあみやにしんを食べるときに群れで、泡の壁を作って、獲物を追いやるときに使われる音です。
ソングとは違う音の出し方をします。継続的で一定の音を長い時間、発します。
魚にこの音を聞かせると、この音を避けるように泳ぐことがわかっています。
ソングにはフレーズがあり、フレーズのまとまりを繰り返す、Aメロ、Bメロのようなものがあることがわかっている。
アメリカの海洋学者ロジャーペインが1971年に発表した研究によると、ソングには繰り返しのフレーズがあり、四個または六個の基本単位から成るセットは、サブフレーズとして知られ、十秒ほど続きます。
二つのサブフレーズからフレーズが構成されています。
ザトウクジラは、二分から四分のあいだ、同じフレーズを幾度も繰り返します。
これを、テーマと呼びます。
テーマの集まりが、ソングとなります。
クジラは同じソングを繰り返し、ソングは二十分ほど続き、更に繰り返され、何時間にも渡って続き、数日にも及ぶこともあります。
ソングにはその年の流行がある。
同じエリアの、同じ年のクジラの歌には「はやり」があります。
(同じ地域のクジラは、わずかなヴァリエーションはあるが、類似した歌を歌う傾向があります。)
クジラの声は3000km先まで届く。
30年分の価値ある軍事データを使って行われたコーネル大学のクリストファー・クラークの研究では、クジラの声は、3,000kmまで到達することを示しました
クジラの鳴き声は地球の音を代表するもののひとつとして、太陽系外に出た人工衛星ボイジャーに収録されている。
ボイジャーのゴールデンレコードは、1977年に外宇宙に向け発進した無人惑星探査機であるボイジャー (Voyager) に積み込まれたレコードであります。
金色にコーティングされており、そこには、惑星地球を代表する様々な音と共に、クジラの歌もまた収録されています。
海洋学者ロジャーペインの出演しているドキュメンタリー映画
ザトウクジラの鳴き声を直接聞く方法
1、ざとうクジラが泳いでいる海域で素潜りをする
水深5m程度潜ると、わりと聞こえます。
素潜りを習う↓
2、ハイドロフォン(水中マイク)で聞く
クジラがいる海域でハイドロフォンを水中にいれるとクジラの鳴き声が聞こえます。
ハイドロフォンでクジラの鳴き声が聞けるクジラツアー↓
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